衆参議員構成比を見てみると。うふふ
鳩山政権を篭絡した官僚どもが画策していることは
① 国会の条約承認権を封殺し外交案件でのフリーハンドを得る。
② 予算案、法案作成を完全に官僚のコントロール下に置く。
③ ほぼノーチェックでその予算案、法案を国会で成立させる。
という議会制民主主義の破壊、というより政権交代しようがどうしようが官僚主権という旧来の権力構造を維持し続けるということだろう。
そして①については普天間移設問題でほぼ達成。②③については「現実に、労働者派遣法改正についても、衆院選のときは、「製造業への派遣禁止」をマニフェストに謳いながら、政権を取った途端、それを覆して、新自由主義の委員で固めた労政審答申の諮問で官僚に法改正させている。後期高齢者医療制度も、マニフェストでは「廃止」と明記しているのに、逆に存続が決定されている。障害者自立支援法についても、マニフェストでは廃止を明言しながら、今度の国会では「応益負担」を延命させる法改正に動き、自公両党と歩調を合わせている。」(世に倦む日日 「言葉に責任を持つ政治 - 国民の一票で普天間に決着をつけさせろ」より引用「山を動かせ、福島瑞穂 - 旋風を起こし、党を改造し、みずほ劇場せよ」もご参照ください)
その他、取調べの全面可視化法案を提出しない、消費税を参議院選の争点にすべしという仙谷大臣の発言などなど、かなりの進捗が見られる。
これに対し政権離脱を果たした社民党の目標は「辺野古移設の閣議決定を撤回させ、そのことを通じて国会の行政府チェック機能を取り戻し、憲法に規定する議会制民主主義を確立する」ということになるだろう。
そこで社民党のおかれている現状を見てみると
強み
連立政権離脱により社民党は今国会での明確なキャスティングボードを得た。
参議院院内勢力2010年5月11日現在 定員242(欠員1)
民主党(115)・国民新(6)・新党日本(1) 計122名。2名欠けるだけで過半数を失う。(ウィキペディア参議院議員一覧参照)
沖縄出身の民主党比例区議員 喜納 昌吉氏、新党日本議員 田中 康夫氏、ともに「5・27普天間問題緊急声明」に賛同した与党議員として名を連ねている。この他ざっと数えると参議院議員でこの緊急声明に賛同した民主党議員は選挙区22名比例区9名にのぼる。
衆議院は連立政権で480名中三分の二以上320名だったが社民党が抜け313名となり、参議院で法案が否決されても再議決が不可能となった。(ウィキペディア衆議院議員一覧参照)
この強みを社民党は今国会、参院選へどう生かすのか、それとも生かせないのか。福島みずほ社民党代表はジャンヌ・ダルクとなりえるか。
弱み
・社民党内部は一枚岩か。昨日のNHKニュースで阿部 智子議員が連立離脱への強い不満をぶちまけていたが、党内結束を固められるかどうか。
・少数政党なので、民主党が他の政党との連立、政界再編を画策すると影響力が失われる。参院選でどれほどの議席増を確保するかが鍵となる。
機会
沖縄県民の思いに呼応する形でいろいろな動きが出てきている。これら民の声がどれだけ高まり社民党を後押しできるか。社民党はどう応えてゆくか。
5月23日(日)岩国大集会(井原勝介ー草と風のノートー 「岩国大集会の成功」参照)(池田香代子ブログ 「スービック米海軍基地をなくした人々が指し示す希望のありか」参照)
5月23日(日)米海兵隊訓練「NO」別海で全道集会(釧路新聞なまら北海道5月24日)
5月30日(日)海兵隊訓練に反対 労組など釧路で集会(北海道新聞5月31日朝刊掲載)
6月6日(日)13時30分~15時30分 「学習会『どうなる?! 沖縄普天間基地』」
会場:佐倉市立美術館4Fホール( 佐倉市新町210)主催:さくら・市民ネット043-462-0618講師 保坂 展人氏 (保坂 展人のどこどこ日記 「保坂のぶと『どこどこ行脚』展開中 」 参照)
6月12日(土)危険な普天間基地の即時閉鎖・撤去を!沖縄に連帯する6・12京都集会 記念講演 伊波洋一さん(沖縄・宜野湾市長)(Peace Media ピースメディア 「危険な普天間基地の即時閉鎖・撤去を!」参照)
などなど。
脅威
・テレビは、ほとぼりが冷めれば意図的に社民党の画を流さず、自民、公明、その他有象無象が鳩山政権を批判する画ばかりを流すようになるだろう。メディアが注目せざるを得ない動きを社民党がどう作ってゆけるか。
・社民党の存在感が増せば増すほど警察、検察、特捜官僚のでっち上げ捜査による実力行使の危険が高まることは常に意識しなければならない。
政治は生き物だから何が起こるかわからないし、どう決着するかもわからない。そして、それで終わりということでもない。
僕ができることは「機会」を広げるための活動だ。議員への励ましのお便り、デモ、集会への参加、などなど。
何度も裏切られてきた民主主義を取り戻すという希望。過大な期待は抑えつつも、何らかの形で関与していきたいと思う。
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