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2010年6月11日 (金)

蓮舫、川端両氏にも事務所費疑惑。ファシズムへの暗い予兆

蓮舫、川端両氏にも事務所費疑惑。ファシズムへの暗い予兆

 すでに官僚の手のひらで転がされている疲弊耐内閣の菅僚どもだが、駄目押しの恫喝が行われているようだ。

事務所費疑惑 蓮舫・川端両氏も追及へ 自民、質問主意書を提出

 産経新聞 2010610日(木) 以下引用

 「自民党は9日、荒井聡国家戦略担当相に加え、蓮舫行政刷新担当相と川端達夫文部科学相にも事務所費を不正処理した疑いがあるとして、事実関係を政府にただす質問主意書を衆院に提出した。」

引用終わり

 このブログを読んでいただいてる方々はとっくに気づいていると思うが、僕は民主党を支持する、支持しない、小沢氏を支持する、支持しないというような立場には立っていない。

 僕がいつも注目するのは、国会、行政府、司法の公権力行使が、憲法の立憲主義に照らして妥当なのか、又、本来、一般国民に代わって、常に公権力行使を監視、批判し警鐘を鳴らすべきジャーナリズムの役割を、現在のマスコミが真っ当に果たしているのかという点だ。

 そして、この観点から、昨日の荒井大臣、今回の枝野、川端大臣に対する事務所費問題の発覚は二つの点で重大な問題をはらんでいると思うのだ。

 まず一点目

 政治資金規正法の刑罰規定が大変曖昧だということだ。そして、この点を利用して、警察及び検察官僚が怪しげな市民団体やマスコミと結託し、恣意的な刑罰権の発動により、国民の代表たる国会議員、又、住民の代表である知事、地方議会議員の地位をほしいままに蹂躙しているということである。

News Spiral 2010430

郷原信郎:検察審査会の「起訴相当」議決について...とんでもない議決、あぜんとした

から、あらためて引用する

 「まさか、支出の時期が、土地代金の取得時期がズレたのに伴って、代金の支払いの事実が2カ月ほどずれていた、たまたまそれが年度をまたいだということが、虚偽記入でとらえられるとはまったく思っていなかったし、それが、国会議員を起訴に値する事実だとは私には到底思えません。」

引用終わり

以上を僕なりに解説してみる。

政治資金規正法では何が「虚偽の記載」に当たるのかは明示していない。それゆえ、警察、検察の恣意的な解釈によって「虚偽の記載」の内容が不当に拡大される恐れがある。

石川議員の行為が本当に「虚偽の記載」という構成要件に該当するのか?

また、仮に、「虚偽の記載」という行為が認められても、それが果たして刑罰を加えるだけの悪質性を持ち、非難に値するのか、その悪質性は立証されているのか?という問題点が指摘されている。

そして、小沢氏に石川議員との共謀共同正犯が成立するのかという部分では、先のエントリーで指摘したように共謀概念の不当な拡張が検察審査会の「善良な市民」によってなされているという問題がある。

本来刑罰は過酷な人権侵害を伴う公権力の行使なので、謙抑的に発動されなければならない、というのが刑事司法の原則である。憲法の規範である。これに、妥当するだけの立証がされていない、なおかつ、国民の代表である国会議員の地位を、検察特捜及び検察審査会の恣意的な判断によって、危険にさらすことは民主主義の破壊につながる。

自民党の議員は事務所費問題によって閣僚辞任に追い込まれたが、刑事事件化することは無かった。しかし、政権交代後これを善しとしないしない勢力や官僚によって自由に刑事事件化することも、恫喝を加えて事件化しないことも可能となった。そして、荒井大臣、枝野幹事長、川端大臣の事務所費問題が、この種の攻撃が手を変え品を変え頻繁に行われうるということを示している。何が「虚偽の記載」に当たるのかが明確ではないので荒井大臣、枝野幹事長、川端大臣がどれほど問題は無いと主張し、領収書を公開しても、その当否は警察や検察、刑事告発をする側に事実上ゆだねられている。どの国会議員もいつどんなことで不意打ちを食らうのかと恐れながら、官僚組織に迎合しながら活動をしなければならなくなった。この件が立ち消えようと、事件化しようと民主主義の危機が深化していることは間違いが無い。

第二の問題として、有権者国民がうんざりするということがある。せっかくの政権交代によって、政治への関心が上向いたが、このような問題が頻発することによって政治への失望感が広がるだろう。時の政権が何をしようとしているのか、という問題から目をそらされ、妬み嫉みを刺激するスキャンダルにとらわれ有権者国民が政治の本質への関心を失うことは、公権力、特に官僚にとっては誠に都合が良い。マスコミと結託した官僚どもがこれから何度でも国民の怒りを誘発し失望に誘う事件を捏造してゆくだろう。

すでに日本はファシズムに侵食されている。

国民は政治では何も変わらないと諦める。日々のつらい生活、日々のつらい労働、不測の事態による突然の生活破綻への不安。自分が公権力によって何をされているのかさえ理解できないまま孤独と無力感にさいなまれる。しかし、

「この個人の孤独と無力の感情を、一般の普通人たちはまったく意識していない。それはかれらにはあまりに恐ろしすぎるのである。それは毎日の型のような活動、個人的また社会的な関係において見出す確信と賞賛、事業における成功、あらゆる種類の気晴らし、「たのしみ」「つきあい」「遊覧」などによって、覆い隠される。しかし、暗闇で口笛を吹いても光は現れない。孤独や恐怖や混迷は依然として残る。ひとはいつまでもそれにたえることはできない。かれは「・・・からの自由」の重荷にたえていくことはできない。かれらは消極的な自由から積極的な自由へと進むことができない限り、結局自由から逃れようとするほかないであろう。」(「自由からの逃走 新版64P150エーリッヒ・フロム著)

 

僕が想定しているファシズムとは国民経済の疲弊で社会が不安定化するときに、行政権力が議会や主権者のチェックやコントロールを封殺、権力を独占し、なおかつ大部分の国民がその独裁権力に盲目的に隷従する体制をいう。通常、行政権力の中でも国内的には警察や検察、対外的には軍隊という実力部隊、いわゆる暴力装置が肥大化し、反体制分子の社会的、肉体的な抹殺により国民の統制を強化する。

すでに、国会の行政官僚に対するチェック、コントロールは機能不全を起こしている。警察、検察官僚による隠蔽され、巧妙かつ不当な刑罰権行使(これは国会議員に対してだけではない。普通の庶民にもあてはまるものだ)は拡大し、多くの人々はそれを絶賛している。

「強者への愛、弱者に対する嫌悪、小心、敵意、金についても感情についてもけち臭いこと、そして本質的には禁欲主義というようなことである。かれらの人生観は狭く、未知の人間を猜疑嫌悪し、知人に対しては詮索好きで嫉妬深く、しかもその嫉妬を道徳的公憤として合理化していた。」(同上P234

「独占資本主義によって脅かされたのは中産階級、特に下層中産階級であった。こうして中産階級の不安とそこから生ずる憎悪が生まれた。そして中産階級は恐慌の状態に陥り、無力な人間を支配しようとする渇望と、隷属しようとする渇望でいっぱいになった。」(同上P242

かくして、フロムのいうところのサド・マゾヒズム的性格、すなわち権威には盲従し弱者には徹底的な憎悪を向ける、現代風にいえば、重篤な多重性人格障害を抱えた人々が熱狂的な独裁者崇拝へつながってゆく。

「自由からの逃走」はナチズムの社会心理を見事に描き出した名著である。日本での初版発行は19511230日。すでに古典である。しかし、その記述は現在でも色あせることはなく、むしろ迫真の現実性をもって迫ってくる。

ヒットラーの率いる政党は「国家社会主義ドイツ労働者党」であった。はじめは福祉国家の仮面をかぶった政党だった。

日本は戦前戦中を通じ軍部官僚が特高警察と軍隊による徹底的な強権政治を推進した。そして大部分の日本人は天皇を現人神として崇め、天皇の赤子としてその体制を支持した。

福祉の仮面を被ったファシズムか、強権的なファシズムか、両方が複雑に絡み合ったより巧妙なファシズムか。相変わらず続いている世界的な経済危機と極身近にある困窮と不幸。

事務所費問題の頻発にファシズムの暗い予兆を見ることは、決して大げさなことではない。

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