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2010年7月18日 (日)

雇用規制の破壊は企業の「甘えの構造」自白偏重は警察の「甘えの構造」 どちらも国民の生活を徹底的に破壊する。誤認逮捕の蔓延

DNA情報の誤登録で誤認逮捕、科捜研の文書取り違え原因2010/07/16 11:03 【神奈川新聞】以下引用
「横浜市旭区の飲食店で2009年11月に起きた窃盗事件の捜査で、県警が誤登録されていた個人のDNA型情報を基に事件と無関係の30代男性の逮捕状を取るなどした問題で、県警は15日、県警科学捜査研究所(科捜研)で07年に鑑定結果の文書を取り違えたのが誤登録の原因と発表した。その後の捜査で飲食店にあった遺留物の人物が特定できたとして、県警は同日、窃盗の疑いで、住所不定、無職大井貴夫容疑者(49)を逮捕するとともに、男性にあらためて謝罪した。

 刑事総務課によると、同容疑者と男性の鑑定文書を取り違えたのは07年11月。別々の事件の捜査で採取された2人の検体について、同じ日にDNA型鑑定を行った際、男性の鑑定嘱託書に誤って容疑者の分析結果を添付し、それを基に鑑定書を作成した。このため警察庁のDNA型データベースには、男性の名前で容疑者のDNA型が登録される形になっていた。

 県警は当初、検体を採取した警察署段階のミスとみていたが、実際は「科捜研での人為的ミスだった」としている。2人の鑑定は、同じ男性鑑定員が行ったという。

 女性経営者のショルダーバッグ(現金約3万3千円など在中)が盗まれた旭区の窃盗事件の捜査では、店内に残された遺留物から鑑定を実施。データベースを検索したところ、男性の名前で登録されていたDNA型と一致したため、今年1月に逮捕状を用意した上で男性宅を家宅捜索した。任意同行を求め、事情聴取を行った際、男性の了解を得てあらためてDNA型鑑定を行ったところ、データベースとは別人との結果が出たため、男性に謝罪した上で再捜査を進めていた。

 同容疑者は県警の調べに対して、黙秘しているという。

 県警は誤登録の判明後、それまで1回だったDNA型鑑定を2回行うようにするなどの再発防止策に乗り出している。常盤一夫刑事総務課長は「何の関係もない人にご迷惑をおかけし、あらためておわびする。適正捜査を徹底していきたい」とコメントした。」
引用終わり

この記事ではDNA鑑定書が科捜研の人為的ミスで取り違えられていたことが報道されており、これはこれで、大変怖い話なのだが、もう一つ注目したい点がある。
警察はDNA型が一致したことのみを根拠に、何の裏付け捜査もしていなかったということだ。裏付け捜査もせずに逮捕状を裁判所に請求し、裁判所も令状自動販売機なので何の疑問も無く逮捕状を発給したことが見て取れる。
なぜか。逮捕状を用意した上でガサ入れまで行っているくせに、逮捕ではなく任意同行を求めているからである。逮捕できなかったのだ。嫌疑を受けた男性にちょっと話を聞いただけで、逮捕状を執行することが非常にやばいことを捜査員は直ちに読み取ったのだろう。例えば男性が完璧なアリバイを主張するなど。
要するに、DNA型が一致したことのみを唯一の証拠として自白を迫ればこの件は一件落着だと過信し、本来行うべき裏付け捜査など一切手を抜いていたのだろう。

 この記事を掲載している47NEWSというのは大変便利なサイトだ。「「誤認逮捕」の記事が160件あります」とあるのでこれをクリックすると出るは出るは。

茨城県警が窃盗事件で誤認逮捕 日系ペルー人男性を
わいせつ容疑で誤認逮捕 宮城県警
大阪府警が男性を誤認逮捕 アリバイ、裏付け捜査せず
米子署が誤認逮 捕器物損壊容疑で 
警視庁、万引で女性を誤認逮捕 遺留品捜査怠る

などなど。報道されるのは氷山の一角。ゴキブリのようにこの何十倍、何百倍も同じようなケースがあるのではないか。

どれも、これも捜査の手抜きだ。なぜこんなことがまかり通るのか。理由は自白に頼れば楽ができるからだろう。きちんと証拠を集め、犯罪事実を暴き、真犯人を逮捕することに警察が存在する目的があると思うのだが違っていたようだ。自白に頼れば、地道な捜査など面倒なことこの上ない。それよりも警察の描いたストーリーに基づき供述を引き出し、それに見合うだけの証拠をちょろっと収集すれば事は足りる。冤罪事件の典型的なパターンだ。冤罪の卵はそこここに転がっているということだ。

自白偏重は警察の「甘えの構造」である。基本的な裏付け捜査、証拠収集などの警察の基礎を破壊する「甘えの構造」である。そして、冤罪が蔓延し、真犯人はのうのうと町を闊歩するわけである。

ろくな捜査もしない警察、切り札としてのDNA鑑定の杜撰さ。そして時効制度の廃止。取り調べ可視化への抵抗。こんな「甘えの構造」を許していて、真犯人が逮捕できるのか。真実を暴けるのか。冤罪がまかり通れば犯罪被害者だって浮かばれない。こんな「甘えの構造」で被疑者に仕立て上げられ、犯人視報道で人生をめちゃくちゃにされ、最悪獄に繋がれる冤罪被害者も浮かばれない。

冤罪事件でのうのうと生きているのは真犯人と警察、検察、裁判所のお役人どもだ。日本人はお役人の給料待遇には随分手厳しい。しかし、最も強力な公権力を行使するお役人には随分と寛大だ。「甘えの構造」を維持することに汲々とする行政府、国会にはあまり文句が無いらしい。大層不思議なことである。

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